実験医学特集号「腸内細菌叢」に寄稿しました。

目次

序【大野博司】

概論-拡大・深化する常在細菌叢研究【大野博司】

第1章 常在細菌叢の基礎と解析技術

1.ロングリードシークエンサーを用いたヒトマイクロバイオーム解析の新展開【須田 亙】

2.メタゲノムデータの情報解析とデータベース【村上 匠,森 宙史,黒川 顕】

3.de novoアセンブリの新技術とメタゲノムへの応用【梶谷 嶺,伊藤武彦】

4.マイクロバイオームの数理モデル【高安伶奈】

5.マイクロバイオームの1細胞解析技術の現状【雪 真弘,大熊盛也】

第2章 常在細菌叢と生理・病理

Ⅰ 免疫・腫瘍免疫の制御

1.腸管上皮細胞の粘膜バリアによる腸内細菌制御【奥村 龍,竹田 潔】

2.腸管IgAによる腸内細菌制御【石垣佳祐,新藏礼子】

3.共生細菌が制御する自然リンパ球と疾患誘導【佐藤尚子,大野博司】

4.T細胞を誘導する腸内常在菌とがん免疫への関与【田之上 大,新 幸二,本田賢也】

5.腸内細菌叢とがん免疫応答【福岡聖大,西川博嘉】

Ⅱ 炎症・免疫関連疾患

6.炎症性腸疾患(IBD)と腸内細菌叢【大草敏史】

7.糞便微生物移植は腸内環境改善の最適解か?【水野慎大,金井隆典】

8.腸内細菌と自己免疫疾患【髙橋大輔,長谷耕二】

9.アレルギー疾患と腸内細菌叢【下条直樹】

10.菌叢,病原微生物のクオラムセンシングと皮膚炎惹起【松岡悠美】

11.口-腸-全身軸に基づく歯周病と全身疾患の関係【山崎和久】

Ⅲ 全身恒常性の制御

12.宿主代謝制御と腸内細菌叢【木村郁夫】

13.自己免疫疾患としての1型糖尿病と腸内細菌との関連【下川周子】

14.老化と腸内細菌【中西裕美子,大野博司】

Ⅳ 精神・神経系の制御,救急医療

15.腸内細菌叢や免疫系が情動に及ぼす影響【宮島倫生,Sidonia Fagarasan】

16.幼少期環境による中枢発達にかかわる腸内細菌叢の役割【菊水健史,上村いつか,茂木一孝】

17.パーキンソン病と腸内細菌叢【大野欽司,平山正昭】

18.多発性硬化症における腸内細菌の影響【宮内栄治,大野博司】

19. 救急・集中治療領域の腸内細菌叢と腸管内治療【清水健太郎,小倉裕司】

第3章 世界と日本の研究動向

1.ヒトマイクロバイオーム研究の産業への応用【寺内 淳,片岡二郎,藤井千之,梶浦貴之,笠原 堅,亀山恵司,柴垣奈佳子】

2.IHMC(国際ヒト細菌叢コンソーシアム)と世界細菌叢デー【Todd D. Taylor】

3.NIH(米国国立衛生研究所)でのヒト細菌叢研究の概要【Lita M. Proctor】

4.EU(欧州連合)におけるヒト細菌叢研究の資金調達と動向【Dirk Hadrich】

5.中国におけるヒト細菌叢研究の動向【Baohong Wang,Lanjuan Li】

麻布大学 獣医学部 動物応用科学科

動物に関する生命科学を土台に、動物に関する実践的な学びを深めていきます。 強靭な基礎力に裏打ちされた上での、バイオ技術、人工授精や繁殖、野生動物の管理、家畜の福祉、イヌやネコ、馬との共生効果など幅広く学び、そしてその分野の研究を発展させて社会貢献に寄与します。 このような、人と動物のさまざまな接点で活躍できる人材を、「動物実践的ジェネラリスト」として育て上げます。